勉強のできる人は頭の中に先ほど説明したメモリマップの@ABともしっかりと構築されています。
そういう人は「勉強の法則31」の2番目以降の項目で現在、実行していない項目を実行して下さい。
問題は現在、成績が今一歩の人です。
そういう人はメモリマップの@の部分、つまり、それぞれの単元についての問題を解<ための基本原理・原則の中核部分がしっかりとしていません。
私が今までに数多くの生徒を教えた経験からは、この@の部分、つまり、土台がしっかりしていないとなかなか成績が伸びきれないことがわかっています。
この@の部分というのは、簡単に言うと、教科書、参考書、問題集で言えば、その単元のまとめの部分です。つまり、各単元の問題をどう解けばいいかという基本原理、原則の部分です。
正直言って、びっくりしたのは勉強しているのに成績が今一歩の人は、この基本原理・原則をちゃんとした日本語を使って頭に入れていないのです。
では、どうするかです。
勉強しているのに成績が今一歩という人は、各教科別に一冊ずつノートを用意します。
そして、教科書、参考書、問題集のうち、気に入ったもののまとめの部分を最初は丸写しでも構いませんが、その後はできるだけ自分にわかりやすい、自分の言葉で書きます。
そして、言葉を発して自分自身に対して説明するのです。
何日かに一回、そのページに戻って同じことをします。
最低5回は、そのページに戻って自分の言葉、自分の日本語を使って自分自身に説明しましょう。
この作業を続けて、頭にしっかりと入ったなと実感したら、メモリーマップの@の部分は完成です。
ノートを作るのを目的としてはいけません。自分の言葉で自分に説明して頭を整理するのが目的です。昔から、自分が理解していなければ、他の人には教えられないと言いますが、自分自身に教えるのです。これが一番重要な作業です。
成績が今一歩の人は必ず実行して下さい。
毎日、5分間、勉強の実績をチェックして、勉強のスケジュールを立案することは非常に重要です。
*一週間の学習時間記録表(別紙)を使って毎日の勉強時間を記入しましょう。
*そして週末には、一週間の勉強実績を見ながら、自分の勉強の現状を正しく認識して、何の科目の勉強が不足しているのか把握して来週の勉強のスケジュールを立案することが、何よりも重要です。
頭は使うためにあります。しかし、脳の細胞のうち、実際に使っているのは数%と言われています。
自宅で勉強する時も、常に自分の全神経を使ってできるだけ速く、そして正確に処理することを心がけます。そういう毎日の訓練で頭はよくなり、テストの時も速く処理できるようになるのです。
もうーつ、勉強に必要なのは繰り返して覚えることです。これは、勉強の法則(7)で説明します。
*睡眠不足の状態で勉強して効率が上がることは決してありません。
*学校の授業中に眠いなどというのは話しになりません。
*やはり、夜12時までに寝るのが原則です。一度寝てから、また、起きて勉強するのもクラブ活動で疲れきった時といった例外以外はダメです。次の眠りが浅くなってしまいます。
*入学試験は朝から始まります。夜型人間は入試ではなかなか実力を発揮できないので、なるべく早い時期に朝型の頭に切り替えるようにしましょう。
*同じ実力の持ち主でも、朝型人間は100%実力を発揮して、夜型人間は70%しか実力を発揮できなかったとしたら合格するのはどちらか明らかですね。
私は、高校入試も大学入試も前日は夜10:00に眠れるように、一週間前から早く寝る訓練をしました。それほど寝ることは重要です。
文科系の科目(英語、国語、社会)と理科系の科目(数学、理科)は交互にした方が頭が疲れにくいでしょう。
また、頭を使う科目はなるべく早い時間帯、機械的な暗記はあとの時間帯でもOKでしょう。
<見る、書く、しゃべる、聞く/五感をフルに活用する。/4つの記憶ルート/4倍の効率>
*最重要項目です。この(6)は必ず実行して下さい。
*声を出して書くことにより、同時に「見る、書く、しゃべる、聞く」の動作を同時に行うこととなります。勉強時間を4倍にしていることとなり、最も重要な勉強方法です。
*A4のコピー用紙500枚と入れ物を用意して、とにかく、単語でも計算でもどんどん書くことが重要です。書いて覚えるのが勉強です。
*最重要項目です。この(7)は必ず実行して下さい。
*問題の番号には、理解度に応じて、すぐに赤ボールペンで○X△をつけて、後で△Xのついたものを復習し、再び、○X△をつけて△Xがなくなり、すべて○になるまで繰り返す。
*記憶の忘却曲線の原理で説明したとおり、人間の頭にとって忘れることは当たり前のことです。1回で完全に覚えられたら、逆にいやなことまで忘れられず、頭の中にいっぱいとなります。
<@例えば、同じ問題を5回繰り返す。>10分+5分+1分+20秒+5秒=16分25秒
3回目以降の1分、20秒、5秒というのは、この問題の解き方はこういうストーリーだったというのを思い出す作業にかかる時間です。すべてもう一度解くという意味ではありません。
見た瞬間(5秒)に思い出せたら完璧です。記憶として定着したということです。
<A新たな問題を3問解く場合> 10分 × 3問=30分かかります。
@はAの必要時間の半分、しかし@の方がはるかに出来るようになる。
勉強の効率は2倍、3倍以上となります。
*これも重要です。できる人は必ずやっています。
*定期テスト→@授業でやったことそのままなのにできていない。
A応用問題だったので、手がつけられなかった。
Bケアレスミスにすぎない。
等の理由を明確にする。
*模試 → | @何に(What)気付かなかったのか。 |
Aなぜ(Why)できなかったのか。 | |
Bどのように(How)考えたら解けたのか。 |
について考える。
また、時間配分、問題を解く順番に注意を払う。
仮に同じ種類の問題がもう一度テストに出題されたら、すべて正解にできるように復習する。
*学校の教科書、副教材、プリントが基本。
特に、高校では、教科書をおろそかにしている生徒にできる生徒はいないと言ってよいでしょう。
*毎日、学校での6時間の授業をムダにするのはもったいない。中学生で塾に通っている人の場合、塾で既に習った項目は違う角度から考えてみる。授業中に新たな発見をする。
難しい問題が解けるようになる前に、つまらないミスを減らすことの方が重要。ミスのパターン(単なる計算ミス、移項ミス、写し違い、読み違い等)を把握して、こんなバカなミスは2度とやらないぞと心の底から固く誓って下さい。
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